公益財団法人 全国税理士共栄会文化財団

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顕彰・助成実績

平成27年度受賞者

■ 第24回 「全税共 人と地域の文化賞」

 第24回「全税共 人と地域の文化賞」贈呈式が、2016年2月22日帝国ホテル東京にて執り行われました。
 本年度は食文化分野から石毛直道氏が受賞されました。
 賞金100万円(全国税理士共栄会文化財団)副賞100万円(全国税理士共栄会)



食文化分野
石毛 直道(大阪府)
受章者を囲んで受章者

石毛直道(大阪府)~食文化研究の開拓並びに研究者・実技者の育成活動~
 石毛直道氏は1969年に『食生活を探検する』の出版を皮切りとして20冊以上の食に関する著作を発表し、わが国における食文化研究の新しい領域を開拓した先達である。
 そもそも食文化という概念は同氏によって提起され、今日使われるようになったといっても過言ではない。
 同氏は、国立民族学博物館において「東アジアの食文化」「チャブ台の研究」など独創的な共同研究を主宰し、味の素食の文化センターにおける「食文化フォーラム」を20年以上にわたり委員長としてリードするなどして、多くの食文化研究者を育成した。
 また、自ら庖丁を握り多くの料理人と交流して多大な影響を与え、国際交流基金の依頼で日本料理人と共に世界各地で日本の食文化に関する講演と実演を展開し、海外への普及にも尽力している。
 社会的には「日本酒で乾盃推進会議百人委員会」代表をつとめるなど、食文化の推進にも功績が大きい。
 同氏は、まさに食文化の各方面にわたる巨人として第24回「全税共 人と地域の文化賞」顕彰にふさわしく、長年にわたるその活動は賞賛に値するものである。



■ 第24回助成

芸術活動分野
①東海バロックプロジェクトオペラ制作委員会(愛知県名古屋市)
東海バロックプロジェクトオペラ制作委員会(愛知県名古屋市)

 東海地方の演奏家により設立された東海地方初のピリオド楽器(古楽器)によるプロの室内楽オーケストラ及び声楽家団体により、愛知県初のバロックオペラを上演する。ピリオド楽器によるバロック音楽の生演奏を多くの市民に受け入れられるよう、質の高い演奏を目指して活動をしている。また、ヨーロッパ各地、日本各地へのネットワークで最新の情報交換と交流を続けている。

②倉吉文化団体協議会(鳥取県倉吉市)
倉吉文化団体協議会(鳥取県倉吉市)

 1982年に設立されて以来、倉吉市の市花であるアザレアの咲き誇る季節に「アザレアのまち音楽祭」を実施してきた。クラシックのサロンコンサートを中心とし1ヶ月半続く音楽祭の特色は、地元在住の演奏家に発表・活躍の場が提供され、市民は鑑賞体験ができ音楽をより身近に感じることができることである。また基本理念は、音楽を通じた豊かな生活を送ることにある。

③公益財団法人三木市文化振興財団(兵庫県三木市)
公益財団法人三木市文化振興財団(兵庫県三木市)

 平成8年より市民参加事業として「みき演劇セミナー」を開催、地元の歴史を戯曲化した芝居を上演する。市民の力を結集し台本製作から演出、音楽監督、出演等全てを自分たちで行い、地元の「三木合戦」という史実をオペラの形で地域に根差した文化発信事業として展開する。この事業を通して人材を育成し、郷土愛を育む活動として地域文化を認識する機会を与える。

④高千穂町吹奏楽連合会【tzedakah】(宮崎県高千穂町)
高千穂町吹奏楽連合会【tzedakah】(宮崎県高千穂町)

 中山間地域で過疎法にも指定された地域であり、吹奏楽部のある学校は町の中心にしかない。吹奏楽を学びたい学校区外の子供たちのために連合会を結成し、地域や世代の垣根を越えた活動を実施している。少子化により部員も減少し部費の収入もままならないが、あらゆる手段で資金を調達し楽器の整備に力を入れ、地域に芸術文化を創生する活動をしている。

⑤一般社団法人MCFオーケストラとちぎ(栃木県宇都宮市)
一般社団法人MCFオーケストラとちぎ(栃木県宇都宮市)

 栃木県は文化や芸術を身近に親しむ県民性が薄く、未だにクラシック音楽の公演のような文化活動を行う環境が未成熟である。そこでゆかりある演奏家を県民に周知し、小・中学校生徒への教育音楽の向上を図るため多彩な文化活動が行える環境づくりを行う。また、国内外で研鑽を積んだ演奏家が培った技術や高い音楽性を栃木県に還元し栃木県のクラシック音楽文化の向上を図る。

⑥虹色のシンフォニー(山形県山形市)
虹色のシンフォニー(山形県山形市)

 東北地方にゆかりある音楽を学ぶ子どもたち(幼稚園~高校生)、また音楽を専門的に学ぶ大学生を対象に、ソリストとして弦楽オーケストラ伴奏で演奏ができるチャンスを与える演奏会を企画している。また、アンサンブルの向上・音の充実を目指し実践的に学べる地域に根差した体制作りと、音楽を地域へ還元する地域密着型演奏会を開催している。

⑦ながらの座・座(滋賀県大津市)
ながらの座・座(滋賀県大津市)

 登録有形文化財である三井寺庫裏の旧正蔵坊において、コンサートをはじめとする芸術や地域の歴史に関する様々なイベントを開催している。若手の弦楽奏者4名からなる『ZAZA Quartet』に弦楽や管楽奏者を加えた『ZAZA Ensemble』を開催、終了後には奏者と聴き手の対話が行われる。知的・芸術的なサロンとして地域に根付いた活動を行っている。

⑧やなぎみわステージトレーラープロジェクト(東京都新宿区)
やなぎみわステージトレーラープロジェクト(東京都新宿区)

 現代美術家として活動していたが2010年から舞台作品の製作を開始、移動公演「日輪の翼」(中上健次原作)で舞台となるトレーラーも同氏の美術作品として発表展示されたものである。2015年にはトレーラーを舞台としてポールダンスやタップダンスと共にインスタレーションを行うなど現代美術と現代演劇の垣根を越境した活動をしている。


⑨小野 越郎(宮城県白石市)
小野 越郎(宮城県白石市)

 宮城県在住の津軽三味線奏者。その土地の風土から生まれた民俗芸能や音楽は地域の言葉や精神を表すが、地域で生まれ育ったからこそ外に発信されず衰退の危機に直面している。それらを掘り起こし世界に発信することは、他地域の人々が東北地域に目を向け地域の素晴らしさに気付くきっかけを作る。また市内の小学校や歴史的建造物で演奏し、多くの市民が伝統音楽に親しむ機会を創っている。

⑩映像芝居「錆からでた実」実行委員会(東京都新宿区)
映像芝居「錆からでた実」実行委員会(東京都新宿区)

 現代美術家の束芋が再構築し、美術家の視点から舞台作品を作り上げる。人間の身体等の形を留めるフレーム(骨・助骨)や意識等をフレーミングして見えるものを中心に様々なフレームが折重なるストーリーを作るが、観客にフレーム同士を埋める想像力を発揮する必要が生じるという、現在の舞台芸術シーンに大きな衝撃を与える作品である。


⑪横浜ボートシアター(東京都大田区)
横浜ボートシアター(東京都大田区)

 横浜の船劇場を拠点に活動し、日本の芸能の根源でありながら滅びゆく説経節と仮面を活用し、仮面劇「小栗判官」を創作。海外の演劇祭で招待公演を行い高い評価を得ている。今回は舞台を一部の観客に限られる船劇場から陸の劇場に変え、主役に人形を活用した劇を創作し"人と人形の感応""かつてない人形劇と演劇の融合"などと大きな反響を呼んでいる。

⑫ケイ・タケイ'sムービングアース・オリエントスフィア(東京都世田谷区)
ケイ・タケイ'sムービングアース・オリエントスフィア(東京都世田谷区)

 1969年からアメリカを拠点に世界で公演を行う。46年間に亘り一つのシリーズ名で創作と上演を続ける試みは前例がなく、国際的に最も評価の高い日本人舞踊家の一人。 山里の村に手紙を届ける郵便配達員のように踊りを届けたい!との思いから、全国津々浦々の野外・空間において磁場や宇宙と交響するダンスを展開、大きな反響を受けている。


⑬『私』の病める舞姫プロジェクト(秋田県秋田市)
『私』の病める舞姫プロジェクト(秋田県秋田市)

 秋田出身の暗黒舞踏家・土方 巽の「病める舞姫」に着想を得て市民と創作活動を行っている。秋田に対する価値観の異なる出演者の記憶、生活、想いなどをテキストにし「秋田を巡る対話の場」としてのプロジェクト。先駆的・革新的な「秋田発の舞台芸術を創造・発信する場」とした上で、その活動は「秋田の若い芸術家を育む場」となる。


⑭Memorable Moment(京都府京都市)
Memorable Moment(京都府京都市)

 カンパニーの代表者はLegend Tokyoでの優勝経験を持つ橋本佳保里。ジャズダンスをベースにストリートダンスのエッセンスやコンテンポラリーダンスの表現を合わせて、独自のダンス作品を生み出す。ストーリーを持ちメッセージを伝えるオリジナリティあふれる表現として、カンパニー名同様『記憶に残る瞬間』を創りだす。
(c)金 サジ(umiak)


⑮特定非営利活動法人アートネットワーク・ジャパン(東京都立川市)
特定非営利活動法人アートネットワーク・ジャパン(東京都立川市)

 舞台芸術分野での専門性を活かし多くの自治体と協働し、地域の文化活動活性化に貢献している。廃校となった多摩川小学校の校舎や体育館などの資源を活かし「たちかわ創造舎」をオープン、"開かれた対話の場""プロによる支援""地域課題の解決"を活動方針に掲げ、地域における演劇の価値向上と演劇への親和性を高めていく。


⑯福留 麻里(東京都大田区)
福留 麻里(東京都大田区)

 これまでソロダンサーとして国内外で活動してきたが、初めて他者の身体と向き合い制作する自主企画。バラバラな特徴やバックグラウンドを持った3名が、「身体」と「みる/みられる」ことの関係をテーマに対話やインタビューを重ね、言葉や照明による新たな試みも交えながら、実験的な作品を制作し公演する。


⑰苫野 美亜(神奈川県横浜市)
苫野 美亜(神奈川県横浜市)

 横浜を中心に地域に根付いた活動をし、ダンスを軸とした様々なジャンルのアートを絡めた新たな表現方法を提示してきた。今回は一般来場者に対し創作過程を公開し間近に見る機会を設け、完成した作品を観光名所で上演する。またアートによる古ビル再生を目指しパフォーマンスを展開することで、地域住民のアートに対する関心を喚起させる機会を作っている。


⑱公益財団法人日本音楽財団(東京都港区)
公益財団法人日本音楽財団(東京都港区)

 クラシック音楽活動の普及の一環として、財団が保有するストラディヴァリウス等の世界最高峰の弦楽器を、国際的な活躍が期待される若手演奏家たちに無償で貸与する活動を行っている。今回はこれらの弦楽器を貸与している演奏家13名を集め、東京・大阪・福岡の3都市でコンサートを行う。



⑲岩井 美佳(石川県金沢市)
岩井 美佳(石川県金沢市)

 「ワヤンプロジェクト」による影絵劇作品は、視覚と聴覚そして文学が融合した総合芸術。ジャワ影絵芝居とガムラン音楽とのコラボレーションにより世界にも類をみない新しいオリジナルな影絵劇である。各地域の伝統的文化を尊重しながら独創的な新しい芸術作品を生み出し、芸術の町としての金沢をアピールすることに貢献している。


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伝統芸能分野
①神楽獅子舞保存振興会(北海道旭川市)
神楽獅子舞保存振興会(北海道旭川市)

 明治26年、富山県から移住した人々によって西神楽地区に伝承され、開拓当時の辛苦を伝える数少ない無形文化財である。入植以来、艱難辛苦、想像を絶する苦境の中で農民の士気を鼓舞し、開墾の成果を上げることに大いに貢献した。年代を超えて豊かな郷土愛を育てる大切な役割を担っているこの活動は、子供たちの心の健全育成にも大きく貢献しているものである。

②特定非営利活動法人 NPO舞舞フレンズ(鹿児島県鹿児島市)
特定非営利活動法人 NPO舞舞フレンズ(鹿児島県鹿児島市)

 地域に古くから伝わる伝統文化芸能を調査し、地元の住民とともにイベントを企画し認知度をあげる活動をしている。今回は伝統楽器「天吹」を製作し、笛の持つ歴史的背景を異世代で学び、地元名産品の竹を使用して「竹ハンヤ」を踊ることで、地域における伝統芸能の保存及び後継者の育成に寄与するなど、故郷の伝統芸能を再認識し地域の交流を図る活動を行っている。

③滑田鬼剣舞保存会(岩手県北上市)
滑田鬼剣舞保存会(岩手県北上市)

 明治34年に岩崎鬼剣舞から伝承を受け、神楽系の踊りを持つ明治の神仏分離令前の形態が残っている貴重な伝統芸能である。北上市では18地区に及ぶ地元の中学生が、地域芸能に触れる学校施策の一環として鬼剣舞を習い発表している。画一され派手な踊りに変化している鬼剣舞の中で、古態を残しているのは滑田鬼剣舞と直弟子の谷地鬼剣舞のみとなっている。

④薩摩川内おどり太鼓(鹿児島県薩摩川内市)
薩摩川内おどり太鼓(鹿児島県薩摩川内市)

 昭和58年に和太鼓を通して子供たちの健やかな育成を目指して創設された。毎年「博多どんたく」に参加、中国・ハワイ・ベルギーなど海外でも広く活動し好評を得ている。特に毎年パリにて開催されているJAPAN EXPOには、平成25年・26年と参加し、太鼓を通じ薩摩川内市を国内外に広くPRできたことは大きな功績となっている。

⑤おおいた民謡・民俗芸能活性化委員会(大分県大分市)
おおいた民謡・民俗芸能活性化委員会(大分県大分市)

 多様性に富んだ大分県の民謡・民俗芸能の後継者育成事業や、地域活性化事業を展開する。民謡研究会「萬謡会」を軸とし芸術系大学やメディア、ホールなどと連携して、民謡120曲の採譜やCD制作、コンテンツ制作と普及活動を推進している。また民謡「関の鯛つり唄」コンクールを実施、県内外から出場者を迎え観光・産業に貢献している。

⑥津民芸保存会(三重県津市)
津民芸保存会(三重県津市)

 昭和41年に郷土芸能伝承を目的として結成。江戸時代より伝わる津八幡宮の祭礼には「八幡獅子舞(金獅子)」、「入江和歌囃子」を奉納し、その他各行事等において積極的に参加している。最近は中心メンバーが30~40歳代に移行し始め、後継者不足に悩む郷土芸能団体が多い中、3世代にわたり活動している会員もおり、永続的な継承が期待される。

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伝統工芸技術分野
①川邊 庄造(奈良県橿原市)
川邊 庄造(奈良県橿原市)

 奈良県は空海により中国からの茶の湯文化が伝承された土地であり、村田珠光や今井宗久をはじめとする茶人を輩出してきた。職人が創るお道具立てで茶会ができる日本で唯一の県であり、中でも釜師が存在する県は稀有である。同氏は茶の湯釜、鉄瓶、花入を製造し東大寺、伊勢神宮などに奉納しているが、現在は釜師の存在が薄いため、伝統技術の継承に力を入れている。

②髙宮 洋子(神奈川県横浜市)
髙宮 洋子(神奈川県横浜市)

 後漢時代(2世紀)の貴重な文化財の修復を行う。修理後、同じ物件が再度修理することとなるのは100年後であるため、破損・劣化した状態は調査するに絶好のタイミングとなる。今回は形状復帰と同時に、後漢時代における木材の調査・制作工程の確認、文様の模写など調査をし、それらの記録を残すことは漆工程資料として大変貴重である。

③紅椿それいゆ 村山 靖香(京都府京都市)
紅椿それいゆ 村山 靖香(京都府京都市)

 日本で唯一の魔鏡制作の技術を踏襲している鏡師を迎え、手で磨きながら制作する和鏡の世界を紹介。魔鏡の投影像や製造工程の動画、ワークショップなどを開き、和鏡に対する理解や興味を深める機会とするなど好評を博した。今回は和鏡の世界を伝えると共に、書道の持つ伝統的な篆刻・書写の技法との融合により和鏡の新しい可能性を引き出す。

④「漆芸家・橋本千毅の技と術」記録実行委員会(石川県金沢市)
「漆芸家・橋本千毅の技と術」記録実行委員会(石川県金沢市)

 富山県在住の橋本氏は漆芸品の研究活動や保存修復などを手がけ、独自の経験を経て伝統的漆芸技術を保有している稀有な作家である。北陸地方には漆芸文化が地場産業として地域経済を支える一端を担うが、生活の中での漆器は減少傾向にあり漆芸技術の保存と伝承が危ぶまれている。同氏の制作活動に密着し全制作過程を記録保存することで、失われつつある漆芸技術及び文化を継承することに寄与したい。

⑤一般社団法人全日本刀匠会事業部(岡山県岡山市)
一般社団法人全日本刀匠会事業部(岡山県岡山市)

 手打鑢は多くの工芸家の需要があり我が国の伝統工芸を下支えする重要な用具であるが、技術者の高齢化・希少化が進んでいる。なかでも目立て職人は高齢化が進んでいるため、刀匠や金工家が制作法を伝習し分業による製作技術の習得を図ることで難度の高い鑢製作技術の継承を可能としたい。同時に澤田英之助氏の手打鑢を見本として備蓄をし、継承に役立てたい。

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人材養成事業分野
①公益社団法人全国公立文化施設協会(東京都中央区)
公益社団法人全国公立文化施設協会(東京都中央区)

 全国各地の公立文化施設は、文化芸術の鑑賞機会を提供し市民や芸術家等との連携を通じて文化性豊かな地域社会づくりを目指して様々な活動を行っている。これらの活動を着実に展開していくため、また2020年のオリンピック・パラリンピックにおける文化プログラムを推進していく上でも公立文化施設の役割は重要となるため、各施設の職員の能力や専門性を高める人材の養成事業を行っている。

②一般社団法人Ongoing(東京都武蔵野市)
一般社団法人Ongoing(東京都武蔵野市)

 地域と地域・人と人をアートで繋げるプロジェクトを0から作り上げる人材を育成するため、アートの歴史や概念を学ぶレクチャーから、受講者自身が思い描くプロジェクトのイメージを形成するためのディスカッションまで、ゼミ形式で展開している。日本のアートプロジェクトの現場における深刻な人材不足問題を解消すべく活動している。


③特定非営利活動法人Explat(東京都江東区)
特定非営利活動法人Explat(東京都江東区)

 舞台芸術制作者を中心としたアートマネジメント専門人材は、全国の公立ホールの運営等を支える人材として育成・活用の必要性が指摘されている。しかし教育機関である大学や卒業生の就職先は大都市に集中する傾向があるため、舞台芸術制作者や志望者がIターン・Uターンを行える環境を整備し、地域の文化振興を実現するための活動・事業を行っている。

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食文化分野
①特定非営利活動法人フードラボ(大阪府大阪市)
特定非営利活動法人フードラボ(大阪府大阪市)

 日本古来の食文化である「そば」は太古から飢饉をしのぐ恐慌食として、またハレの食として日本人の食生活を支えてきた。子供たちと一緒に種から育て粉を挽き麺を打ち食す、これら一連の工程を通して日本人ならではの繊細な感性を継承させる。また、地元住民など異世代と触れあうことで相互的な「共育」にもなることは「そば育」の特徴のひとつである。


②一般社団法人あすの福井県を創る協会(福井県福井市)
一般社団法人あすの福井県を創る協会(福井県福井市)

 県の成立記念日である2月7日を「ふるさとの日」とし、先人達から受継がれてきた県内各地の独自の食材と習俗にかなった「ふるさと料理」を後世に引き継ぐことを目的とする。料理によっては手間のかかるものや、現代において基調となった食材もあるため、生活様式に合わせて作りやすく好まれやすい等のアレンジも行い伝承を進めている。


③NPO法人 利尻ふる里・島づくりセンター(北海道利尻町)
NPO法人 利尻ふる里・島づくりセンター(北海道利尻町)

 利尻島の伝統的食文化である「おぼろ昆布」は、酢に浸した昆布を職人が一枚づつ専用包丁で削るため手間と時間がかかる。一方で、昆布数枚を圧縮して機械で削る「とろろ昆布」は効率もよく主流となってきている。地域の食文化である「おぼろ昆布」の伝統的生産方法を後世に継承していくためにも、道内に専用の施設をつくり地域住民に伝承していく。

④特定非営利活動法人浪速魚菜の会(大阪府大阪市)
特定非営利活動法人浪速魚菜の会(大阪府大阪市)

 現在の大阪に対する食のイメージは粉ものだが、かつて天下の台所といわれた大阪の食文化の復興と復権をめざす。「なにわ伝統野菜」の復活だけでなく割烹店や料亭が集まり「大阪料理会」を発足、なにわの食材を料理することで特徴を見出し、料理法を世に知らしめる役割を担っている。また食材を生産している小規模農家の大きな励みにもなっている。


⑤グループマーメイド(福井県小浜市)
グループマーメイド(福井県小浜市)

 小浜市は古代に豊富な海産物や塩を朝廷に献上した御食国(御食=天皇の食材)として知られ、2000年には受継がれている食文化に着目し「食のまちづくり」を開始、生涯食育という概念を提唱した。2003年に開館した御食国若狭おばま食文化館のキッチンスタジオにて市民や観光客を対象に、料理教室や食育教室を開催し伝承料理の継承に努めている。

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